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屋内運動場等の天井等総点検用マニュアル
【第1節 天井の耐震点検と対策の実施 ステップ3】

ステップ3 図面診断

〈実 施 者〉
学校設置者
※ステップ3以降の解説を理解するためには、建物に関する専門的知識が必要であり、専門家に委託し実施してもよい。

〈確認内容〉
国土交通省の技術基準を踏まえ、ステップ2で収集した図面を用いて診断する。
ステップ3-1、3-2では、当該天井が技術基準の仕様ルートの対象であることを確認する。
ステップ3-3~3-8では所定の仕様による耐震対策がなされているかどうかを確認する(注)。

〈ステップ3のチェック表の利用方法〉
(1)「撤去等検討」にチェックが入った場合
チェック表の項目が1つでも「撤去等検討」に該当すれば、他の項目を図面診断しなくても「危険性が高い」と判断できる。
この場合は実地診断を行うまでもなく「対策の検討」に移り、既存天井の撤去を中心とした落下防止対策を検討できる。
〈補足〉
・この段階で危険性が高いと判断する場合は、図面診断を学校設置者の技術系職員又は建築の専門家(建築士等の有資格者)が行った場合とする。

(2)「要検討」にチェックが入った場合
チェック表の項目が1つでも「要検討」に該当すれば、実地診断を行うまでもなく「対策の検討」に移り、落下防止対策の検討を進めることができる。
ただし、補強の可能性を検討する場合は、「ステップ4 実地診断」の目視確認・計測まで行う必要がある。

(3)「実地診断」にチェックが入った場合
ステップ3の終了後、ステップ4の目視確認・計測によって建物の現状を確認する。
ただし、他の項目の1つでも「撤去等検討」か「要検討」に該当すれば、上記(1)や(2)を準用できる。

(4)「OK」にチェックが入った場合
設計図書上、技術基準が示す仕様ルートを満たすと判断し次の項目に移る。
ステップ3の終了後、ステップ4の目視確認・計測を行い、実際に技術基準を満たす対策が適切になされているかを確認する。
なお、耐震診断や耐震改修などを実施した建物ではチェック表の項目の目視や計測が済んでいることがある。
これらを3 年以内に実施し、チェック表の項目の全てが「OK」であると確認されている場合には、ステップ4の実地診断を省略することもできる。

(注)ステップ3に示すチェック項目は技術基準の仕様ルートに基づく。ただし、学校の屋内運動場等の建物仕様を前提として、簡略的な確認方法を示した項目もある。