社会体育施設の再開に当たっては、改正基本的対処方針、専門家会議提言等に基づき、以下の通り対処することが適当です。
(1)特定警戒都道府県
・感染の拡大につながるおそれのある施設については、引き続き、都道府県知事からの使用制限の要請等に基づき、適切に対処することが求められます。
・その際、これまでの対策に係る施設の種別ごとの効果やリスクの態様、対策が長く続くことによる社会経済や住民の生活・健康等への影響について留意して対応すること必要です。
・例えば、屋外の施設を閉鎖している場合、住民の健康的な生活を維持するため、人が密集しないことなど感染防止策を講じることを前提に、開放することが考えられます。
・なお、屋外の施設であっても、それに付属するロッカールームやクラブハウス等の屋内の施設や密な状態となっている観客席等は、感染リスクが比較的高いと考えられ、これらの場所における人と人との接触を避けるための工夫や、懇談会や食事会等を原則控えることなどを含む徹底した感染防止策を実施することが求められます。
(2)特定警戒都道府県以外の特定都道府県
・これまでにクラスターが発生した主な施設類型として挙げられている「スポーツジム、スポーツ教室等の屋内運動施設」や「三つの密」が発生しやすい施設については、地域の感染状況等を踏まえ、引き続き、都道府県知事からの使用制限の要請等に基づき、適切に対応することが求められます。
・一方で、これまでクラスターの発生が見られず、「三つの密」を回避できる施設については、必要に応じて、入場者の制限や誘導、手指の消毒設備の設置、マスクの着用等の要請を行うこと、「三つの密」を徹底的に避けること、室内の換気や人と人との距離を適切にとること、基本的な感染防止策の徹底等を行うことを前提として、都道府県知事からの使用制限の要請等の解除や緩和を踏まえ、施設を再開することが考えられます。
(3)緊急事態宣言の対象区域外の都道府県
・4月1日開催の専門家会議提言での、地域区分の考え方における、「感染未確認地域」の考え方に基づき、屋外の施設、屋内においても利用者が特定された施設などについては、各都道府県知事の使用制限の方針に反しない形であれば、適切な感染防止策をを講じたうえで、それらのリスクの判断を行い、感染拡大のリスクの低い施設の再開については注意をしながら実施することができます。
また、その場合であっても、当面の間、急激な感染拡大への備えと、「三つの密」を徹底的に回避するための対策をとることは必要になります。