・マニュアルでは「第1節 天井の耐震点検と対策の実施」、「第2節 照明器具・バスケットゴール等の取付部分の耐震点検と対策の実施」、「第3節 関連する構造体の耐震点検と対策の実施」の3節に分け解説している。
・第1節では、天井の耐震点検から対策の実施までの手順を5つのステップに分けて解説しており、ステップ1からの手順に従うことで天井の耐震点検を実施することができる。
〈ステップ1〉基本情報の確認
・建物の基本情報の確認と併せて、吊り天井の有無の確認と天井の耐震性に関する基本項目等を確認する方法を示す。
・ステップ1-1により建物の基本情報をまとめる。
・ステップ1-2により吊り天井があることを確認した施設は、以降のステップに進む。
吊り天井がないことを確認した施設は、「学校施設の非構造部材の耐震化ガイドブック」注)(以下「耐震化ガイドブック」という。)に沿った点検に切り替える。
・ステップ1-3、1-4で「撤去等検討」に該当した施設は、それ以降のステップを行わずとも天井撤去を中心とした対策の検討を進めることができる。
なお、その際はステップ5の内容等も参考としながら対策の検討を進める。
〈ステップ2〉建物資料の収集
・ステップ3の図面診断や対策の検討などで必要となる設計図書等の収集について示す。
〈ステップ3〉図面診断
・ステップ2で収集した設計図書等に基づき、耐震対策の状況を診断する方法を示す。
ステップ3-1、3-2では技術基準の仕様対象となるかどうかを、ステップ3-3~3-8では技術基準に沿った耐震対策の状況を確認する方法を示す。
〈ステップ4〉実地診断
・天井裏から目視確認・計測を行い、耐震対策の状況を診断する方法を示す。
ステップ3で確認結果が「実地診断」「OK」の項目について実地診断を行い、実際に技術基準を満たす対策が適切になされているかを確認する。
〈ステップ5〉対策の実施
・対策例として、一定の仮定の下でのケーススタディを示す。
・「第2節 照明器具・バスケットゴール等の取付部分の耐震点検と対策の実施」及び「第3節 関連する構造体の耐震点検と対策の実施」は吊り天井の有無にかかわらず実施する。
注)「地震による落下物や転倒物から子供たちを守るために~学校施設の非構造部材の耐震化ガイドブ
ック~」(平成22年3月 文部科学省)