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体育館スポーツフロアのワックス掛けの禁止

体育館の床へのワックス類の使用は避けてください。
現在、大部分の体育館の木製床にはポリウレタン樹脂塗料が使われており、スポーツ競技に適したすべり係数になるよう設計されています。
また、塗膜性能としても耐摩耗性・耐水性など優れた性能を有しています。従って、日常清潔に維持すれば、特にワックスを塗る必要はありません。むしろワックスを塗ると、床がすべりやすくなることがあり、ヒールマーク(靴でこすれた跡)が著しく付きます。
また、ワックスを塗った床は塗料をはじいてしまうため、その上に塗料は塗れませんので、再塗装の際にはワックスの剥離作業を行わなければならず費用もかかります。

ワックス掛けをしてしまった床の処置
ワックスの剥離剤が市販されていますが、使用方法が適切でないと失敗することがありますので注意が必要です。
以下、剥離剤使用による失敗例を紹介します。

1.床面の反り
剥離を行なうためには、ある程度の時間、水分を含んだ剥離剤を床面に滞在させなければなりません。
ワックスの層が厚いほど剥離剤の滞在時間と濃度を上げなければならず、水分と剥離剤のダメージを受けて床面が反ってしまいました。
2.変色
剥離剤は中性とはいえアルカリ寄りであるため、強い濃度のものを使用しますと塗膜を侵し、床面が焼けて赤く変色してしまいました。
3.塗膜の剥離
ワックスの剥離が不十分だったため、新しく塗布した塗料が密着せず剥離が発生しました。

従って、失敗のリスクを考慮しますと剥離剤は使わず、サンダー掛けによりワックスを除去した後、再塗装することを推奨します。