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JBA バスケットボール事業・活動実施ガイドライン
(日本バスケットボール協会)2

感染対策

1)陽性者/濃厚接触者/体調不良者の定義

「陽性者」とは、以下の症状の有無にかかわらず、「PCR 検査・抗原検査により新型コロナウイルス感染症と診断された者」を指します。
新型コロナウイルス感染症が疑われる症状
発熱、咳、呼吸困難、全身倦怠感、咽頭痛、鼻汁・鼻閉、頭痛、関節・筋肉痛、下痢、嘔気・嘔吐など
・ 「濃厚接触者」とは、陽性者の感染可能期間内に接触した者のうち、次の範囲に該当する者を指します。
濃厚接触者は陽性者が判明した際に保健所が特定するので、行動履歴の記録は非常に重要です。
• 陽性者と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった者
• 適切な感染防護無しに陽性者を診察、看護若しくは介護していた者
• 陽性者の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者
• その他: 手で触れることの出来る距離(目安として 1 メートル)で、必要な感染予防策なしで、陽性者と 15 分以上の接触があった者(周辺の環境や接触の状況等個々の状況から患者の感染性を総合的に判断する)。
・ 「体調不良者」とは、以下の目安に該当する方と考えられます。
厚生労働省が発表している以下いずれかの目安に該当する方は、「帰国者・接触者相談センター」に相談してください。
地域によっては医師会や診療所等で相談を受け付けている場合があります。
1. 息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ(倦怠感)、高熱などの強い症状のいずれかがある場合。
2. 重症化しやすい方(高齢者や基礎疾患がある人)で、発熱やせきなどの比較的軽い風邪症状がある場合。
3. 比較的軽い風邪が続く。
※ 発熱症状が出ない感染ケースもあるため、上記症状を感じた場合は必ず相談してください。

2)事前の対応

・ 主催者は、会場において感染対策に向けた準備を行うと共に、参加チームに対して感染防止のために選手・スタッフが遵守すべき事項を明確にして事前に連絡し協力を求めることが重要です。
・ 主催者及び参加者(チーム)はそれぞれ感染対策責任者を設置し、事前・事業実施・事後にお互いが連絡を取り合える環境を構築してください。
・ なお、以下の項目の実行が難しいと判断された場合は、開催都道府県において集会・イベントの開催が許可された状況下にあっても、事業の中止・延期を検討頂くようにお願いいたします。
※ 各個人が感染対策を講じることはもちろん重要ですが、仮に誰かが感染した場合でも、濃厚接触者を最小限にする感染対策が、主催者には求められます。
(1) 感染対策責任者(担当者)の設置
・ 主催者及び参加者(チーム)はそれぞれ感染対策責任者(担当者)を設置し、事前・事業実施・事後にお互いが連絡を取り合える環境を構築してください。
・ 競技会であれば、主に、主催者からチーム責任者、チーム責任者からチーム参加者(保護者)という連絡が迅速に取れることが重要となります。講習会の場合は、講習会主催者から参加者への連絡が取れるようにしておいてください。
・ 感染対策責任者(担当者)は大会や事業に対しての対応だけでなく、日常のチーム活動において健康チェック、検温を選手やスタッフが行うことを管理し、陽性者や濃厚接触者が発生した際の保健所との情報連携を行う担当となることが求められます。感染してから対応を考えるだけでなく、いかにして陽性者を出さないようにするかの対応を行うことが大切です。
(2) 参加者の連絡先の管理
・ 主催者は、参加者の連絡先を管理をすることが求められます。個人情報になりますので、個人情報保護法の以下のルールに則って適切に管理をする必要があります。
・ 開催する競技会・講習会でのみ個人情報を取り扱い、必要がなくなった場合、適切な方法でデータ、もしくは書類を破棄する(書類の場合はシュレッダーにかける、データの場合はバックアップ含め完全に消去する)。
・ 参加者の連絡先は感染症対策を目的とした緊急時の連絡等の使用に限り、それ以外の目的では使用しない。
・ 情報が漏洩しないよう管理する。具体的な方法例としては
➢ 紙で管理している場合は、鍵のかかる引き出しに保管する
➢ パソコン等で管理している場合は、ファイルにパスワードを設定する
➢ セキュリティ対策ソフトウェアを導入する
(3) 参加者への感染症対策の事前共有
・ 競技会・講習会の主催者は、会場や感染状況などに応じて参加者用のガイドラインを作成し、参加者や参加チームに配布してください。
(4) 健康チェックリスト・コンディション記録用紙
・ 参加者は、競技会・講習会が開始される2 週間前から「健康チェックリスト」「コンディション記録用紙」に健康状態を記録する必要があります。感染対策責任者(担当者)はこの管理を行ってください。
(5) 新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)のダウンロード
・ 厚生労働省が開発した陽性者との接触を確認するためのアプリです。ご自身のスマートフォンにインスト
ールしてください。使用方法や、インストールの方法については、下記URL を参考してください。
・ このアプリの使用によって、陽性者との濃厚接触が発覚した場合は、検査の受診など保健所のサポートを
早く受けることができます。接触が発覚した際には迅速に医療機関または保健所にご相談ください。
・ 陽性者との接触の可能性が確認されたとの通知を受けたら、アプリの画面に表示される手順に沿って、症
状などを選択いただくと、帰国者・接触者外来などの連絡先が表示され、検査の受診などが案内されます。
・ 参加者用のガイドラインに記載があるように、参加者がCOCOA によって濃厚接触者と発覚した場合は、主
催者へ連絡することとしています。その後、参加者は検査を受け、検査結果を主催者へ報告をするよう記
載しております。
・ なお、スマートフォンをお持ちでない方は、本項目を実施していただかなくとも結構です。
【参考】厚生労働省:新型コロナウイルス接触確認アプリ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/cocoa_00138.html
(6) 開催地域自治体の衛生部局との協議
・ 主催者は、参加者が感染症を発症した場合に備え、開催地域自治体の衛生部局との協議に基づいた対応方
針を決定します。
・ 事業(競技会・講習会)を開催する際には、関係する行政機関、管轄の保健所との情報共有を行うことを
推奨致します。
(7) 以下の事項に該当する場合の自主的な参加の見合わせ(事業等当日にチェックリストにて確認)
・ 体調不良の場合(例:発熱・咳・咽頭痛などの症状がある場合)
・ 濃厚接触者である疑いがある場合(例:同居家族や身近な人に感染が疑われる方がいる)
・ 過去 14 日以内に政府から入国制限、入国後の観察機関を必要とされている国、地域等への渡航または当
該在住者との濃厚接触がある場合
(8) 競技会・講習会参加者全員のマスク常時着用
(9) 主催者が示す注意事項の遵守
(10) 競技会・講習会終了後に新型コロナウイルス感染症を発症した場合の速やかな報告
(11) 事業実施中は可能な限り行動記録を記載(陽性者発生の際の濃厚接触者特定に役立ちます)

3)会場における感染対策

主催者は以下の点に配慮しつつ、感染対策を講じてください。
・ マスクの常時着用やソーシャル・ディスタンス確保の徹底、基本的な衛生エチケットを遵守する。
・ 手指消毒液など、試合や練習では広く使用ができるように準備し、頻繁に手洗いを実施する。
・ スポーツ施設・用具器具、その他の備品も頻繁に消毒すべきである。
※ バスケットボールの消毒に関しては、ボールそのものの劣化を招く可能性があるとされています。
詳しくはお使いの各ボールメーカーの「お手入れ方法」に従ってください。
・ 審判は原則ホイッスルカバーを着用してください。またマスク着用の上、電子ホイッスルの使用も可とし
ます。ただし、大会開催前に主催者と協議してください。
・ 試合前後または試合中に、握手、ハイタッチ等の接触は避ける。
(1) 諸室
イベント等で使用する諸室等において、以下の対応を行ってください。
・ 各部屋に手指消毒液を設置する。
・ 全てのドア及び窓を開け、3 つの密が発生する環境を阻止し、ドアノブを介した接触感染を防ぐ。
・ ドリンクを冷やすためのアイスボックス・イベントクーラーは使用しない。
・ 飲食売店の運営は、安全対策に十分配慮した上で判断する。運営する場合は、イベントクーラーを使用したドリンクの販売は行わない。また、アルコール類の販売も当面は行わない。
・ 座席を設置する際に前後左右1.5〜2m 間隔を空け、お互いが正面に座らないよう配慮する。
・ 喫煙所は設けない。
(2) 手洗い場所
事業参加者や関係者が手洗いをこまめに行えるよう、以下の対応を行ってください。
・ 手洗い場にはポンプ式液体または泡石鹸を用意する。
・ 「手洗いは30秒以上」等の掲示をする。
・ 手洗い後に手を拭くためのペーパータオル(使い捨て)を用意する。(布タオルや手指を乾燥させる設備については使用しないようにすること。)
・ 手指消毒液を設置する。
(3) トイレ
トイレについても感染リスクが比較的高いと考えられることから、主催者は、以下の対応を行ってください。
・ 便器のふたを閉めて汚物を流すよう表示する。
・ 手洗い場にはポンプ式液体または泡石鹸を用意する。
・ 「手洗いは30秒以上」等の啓示をする。
・ 手洗い後に手を拭くためのペーパータオル(使い捨て)を用意する。(布タオルや手指を乾燥させる設備については使用しないようにすること。)
(4) 更衣室・ロッカールーム
イベントや競技会で更衣室やロッカールームを使用する場合、3つの密が揃うため、感染リスクが比較的高くなります。以下の準備を行ってください。
・ 広さにはゆとりを持たせ、利用者同士が密になることを避けること。
・ ゆとりを持たせることが難しい場合は、一度に入室する利用者の数を制限する、別室を用意するなどの措置を講じる。
・ 室内またはスペース内で複数の利用者が触れると考えられる場所(ドアノブ、ロッカーの取手、テーブル、イス等)については消毒する。
・ 換気扇を常に回す、2つ以上のドア、窓を常時開放して換気を行う。
<更衣室利用者の注意事項>
・ 利用者はマスクを着用し、会話を最小限に留める。
・ 利用者はロッカールームの滞在時間を短くするため着替えに限定する。
・ 利用者はシャワーを交代で使用し、密集を避ける。
(5) 参加者が運動・スポーツを行う際の留意点
主催者は、事業等の参加者に対し、以下の留意点や利用者が遵守すべき内容を周知・徹底することが求められます。
1.十分な距離の確保
競技の種類に関わらず、運動をしていない間も含め、感染予防の観点から、周囲の人となるべく距離(2mが目安)を空けること。(介助者や誘導者の必要な場合を除く)
強度が高い運動・スポーツの場合は、呼気が激しくなるため、より一層距離を空ける必要があること。
2.位置取り
走る・歩くイベントにおいては、前の人の呼気の影響を避けるため、可能であれば前後一直線に並ぶのではなく、並走する、あるいは斜め後方に位置取ること。
3.その他
運動・スポーツ中に、唾や痰を吐くことは行わないこと。
タオルの共用はしないこと。
飲食については、指定場所以外で行わず、周囲の人となるべく距離を取って対面を避け、会話は控えめにすること。
また、同じトング等での大皿での取り分けや回し飲みはしないこと。
飲みきれなかったスポーツドリンク等を指定場所以外に捨てないこと。
(6) ゴミの廃棄方法
会場等で発生したゴミを収集する際は、マスクや手袋を必ず着用してください。
ゴミはビニール袋に入れて密閉して縛り、廃棄してください。
マスクや手袋を脱いだ後は、必ず石鹸と流水で手を洗い、手指消毒してください。
(7) 手袋やマスク、フェイスシールドの常時着用
健康チェックシートや入場券(チケット)、スコアシート等、多くの方が触れるものの回収等の作業に従事する場合、必ず手袋を着用すること。
会場において、感染が疑われる体調不良者や負傷者が発生した場合は、マスクや手袋を着用したスタッフが対応すること。
TO・スタッツ等オンコートのスタッフは、フェイスシールドの着用を推奨する。
(8) その他
これら(1)〜(7)を実施しても感染リスクをゼロにすることはできません。
主催者及び参加チームは、その点を理解した上で、各イベント等の実施や参加をしていただくと共に、関係者への周知を行ってください。
また特に夏場においては、各諸室の窓、ドアの開放、参加者全員にマスク着用を義務化することにより、熱中症を発症するリスクが高まります。こまめな水分補給を心がけましょう。

4)事後対応

・ 主催者は、競技会・講習会終了後に参加者の中から陽性者/濃厚接触者が発生した場合に備え、個人情報の取り扱いに十分注意しながら、イベント等当日の参加者から取得した書面や健康チェックシートを、保存期間(少なくとも3ヶ月)を明記した上で保存しておくようにしてください。
・ さらに、上記期間内は、接触確認アプリ COCOA を自身のスマートフォンにインストールした状態にしておくようお願いします。陽性反応が出た場合は、アプリからも濃厚接触者へ通知が届くようになっており、感染拡大予防に役立ちます。
・ 競技会・講習会終了後に、参加者から陽性者/濃厚接触者が出たとの報告があった場合には、陽性者/濃厚接触者と協力し感染拡大の予防を行ってください。